人気ブログランキング | 話題のタグを見る

暴れ犬マール

バー

この年になって...と思うようなことを体験する機会に恵まれました。

カナダ人の20代女子のバーの楽しみ方。

夏休みの間、バイト兼実習に来ていた薬学生(23歳イラン人女子)のお別れの日が金曜日でした。
仕事の後、彼女の面倒を一番みた50代男性薬剤師と20代の薬剤助手の女の子二人(ともに27歳)でバーへ繰り出すことに。二人のうちの一人が帰り際の私に冗談半分で「あ、来る?」と声をかけてきた。
その子はもちろんのこともう一人の子は絶対に私は来ないと思っている様子。

裏切って行ってやりましたよ。異文化体験に。
一番の理由は薬学生の子と一緒に仕事をする時間が一番長く最後にゆっくりとお別れの挨拶をしたかったんですが。

集合時間は9時半。行ったバーは日本で言うとビアホールのような形式でパティオのみなので夏季のみオープン。2ヶ所あるカウンターでお酒をオーダーし席を自分で見つけて飲む。金曜の夜ということもあって席がなく立ったままの客もかなり居ました。最初は席が見つからず5人で立ちながらおしゃべり。通りかかった男性グループが「席が見つからないね」と声をかけてきた頃、ちょうど横の席が空いた。すると私達だけでは少し余裕があったのでそのまま彼らも一緒に座りしゃべり始める。

ここですでに私は「???」ですが「バーとはこういうものなんだ」と納得させる。
男性薬剤師は車椅子ですが私達がようやく確保できた席はテーブルの高さがバーカウンターのように高い。彼からするとテーブルが視線の高さにくる感じ。しかも彼が居る場所はいわゆる通路。でも誰も気にしない。どんどんお客さんが増えて普通の高さのテーブルを見つけなおすのも困難だったというのもあるけれど結局バーに居た3時間くらいずっとそのままでした。

どういう仲間?なんの仕事?今日はなんで来たの?などなど当たり障りのない質問から始まり。その後ようやく年齢や名前を聞いたり。結婚している人は会話の中に妻や子供の話題を出したりとすべてがなんとなーく進んでいく。
カナダ人は本当にフレンドリーで見ず知らずの人があちこちでしゃべりまくっているがバーもそのまま。

超日本人(しかも昭和)の考えの私は「学生さんの最後の夜だからみんなでおしゃべりしながらねぎらうのね」と思ったらとんでもなかった。結局バーに来るというのはお酒と出会いを楽しむのだと身をもって知る。死語だと思うけど「飲ミニケーション」みたいな同僚が仕事を離れて親しくなるためでも全くない。

同僚の二人はいわゆるイケてる女子なのでスマートに会話を楽しんでます。私が驚いたのが仕事中は静かでおとなしかったイラン出身の薬学生。結構、挑発するような口調でしゃべるしゃべる。さらに一人の男性がボトル(300cc程度)を一気に飲んだのを見て彼女がリアクションしたら「君もやりなよ」みたいな雰囲気になり断るかと思いきや「やったことないけどやってみるわ」だって。

「まず一気飲みとかしなさそうな雰囲気を出しておきながら挑戦するその意外性。さらに絶対初めて挑戦するとは思えないけど初めてという演技がうまい」と私は一人感心。女子のハンデということで彼女はボトルからではなくコップに注いだビール。男性の方が一気飲みが得意なのでボトルからでも瞬殺。一気勝負だというのに彼女はゆっくりゆっくり飲んでました。
それを見ながら「あ、勝負っていっても女子は本気の一気飲みはしないのね。私だったら口の横から多少こぼしてでもマジ一気してこの男に勝ってしまっていたな」と若い子からテクニックを学ぶ。

そして負けた後は「絶対戻ってきてまたあなたに挑戦するわよ」と挑発的な一言も忘れずに。
(彼女は夏のバイトの間だけ親元を離れて私の住む町に来ていました)

全世界共通ね~。と思ったのはお酒が入れば下ネタ。
といっても所詮見ず知らずの人なので軽い内容です。雌牛を人工的に交配させる夏のバイトをした話。またまた女学生、薬剤師の卵なんだしそんなこと誰でも想像できそうなのに「やだ~。私はできない。どうするのかわからない」と純情ぶったコメント。あとは医療関係者ってわかるとなんですぐバ○アグラネタになるんでしょうか。

さすが慣れてる女子は違うとまた思わさせられたのが女学生。すっごく楽しんで盛り上がっていても「あ、バスの最終が行ってしまうから帰るわ。じゃ!」と去って行きました。そのちょっと前までは「俺達はこれから違うバーへ行くんだ」と言っているのに「行かないで一緒にここで飲もうよ!」と彼女が引き止めていたのにね。日本と違っていいなと思ったのがこういうときに男が変にグダグダと引き止めないところ。「え!もう帰っちゃうの?」という雰囲気は当然出すけど本人が帰る気であるのがわかればスマートに「一人で大丈夫?ちゃんと着いたら彼女達にテキストするんだよ。」と言ってお別れ。

夜12時を過ぎた頃、ふと気づいたら同僚の一人の目がすわっていた。彼女、ビールしか飲んでなかったのに。「楽しかったね」と男性グループとハグしてお別れ。
(そうね、スケート連盟会長が言うように海外では男女が気軽にハグしてるかもね。でもかる~くであんなにがっつりと相手によけられながら首にぶちゅーとしながらしないし。さらに口はおろかほっぺにだってキスを挨拶代わりにしませんよ。主に20代から30代の白人達でぎっしり占められたバーでさえチューしてる人達なんて一人も見ませんでした。スケート界は収束に向かわせたい話題のようですがネットで見た画像は本当に気持ち悪かった。スケ連会長さん、アスリートとしては本当にすごい人だと思います。でも前からちょっと違和感を感じることがありそれがなんだったのか今回のことではっきりしました。それは日本でフィギュアスケートの国際大会が開かれると会長ということで彼女が表彰式に登場します。一番に登場してメダルをかける役目。表彰台の選手におめでとうというとき必ずハグするんです。特に日本の選手が表彰台に上がったときはすごく親しげにがっつりと。「よく頑張ったね!」と健闘をたたえながら満面の笑顔で。聞いていると素敵な光景に聞こえるでしょう。おじさんが気難しい顔で事務的に握手するよりも。でも海外での大会だとその役目の人は特にアジア人選手に対しては軽くおじぎをして握手をしたりと私達の文化を尊重してくれている感じです。アジア人相手でなくても相手が自国の選手でなくそれほど親しくなさそうなときは西洋人同士でも握手だけです。わが国のスケ連会長、フランクな親しみやすく選手達とも仲がいいキャラにしたいのかもしれないけど表彰式でのがっつりハグを見るたび、何かグローバル化を勘違いしている感が否めなかったんです。ここに来てこの騒動。やっぱりこの人はその辺の考え方とか距離感がおかしかったんだと確認。彼女のしたことは「欧米かっ!」みたいな突っ込みで済む程度ではなく被害者の方が「そういうのではありません」と言ってくれたとしても私には「セクハラ、パワハラ」以外の何者でもありません。)
思わずSEIKO会長について熱く語ってしまいました。

その後、小腹がすいていた私達は近所の中東フードのファーストフード店へ。もうこの頃には同僚の酔いがピーク。オーダーしたフライドポテトを両手にひとつずつ持って別の若い二人の男性客のテーブルへ。「ここのフライドポテトはベストだよ」とかいいながらその手でつまんでいるポテトをひとつずつ見知らぬ男性客にあーんと食べさせていた。
もう一人の同僚、注意するかと思いきや放置でむしゃむしゃとポテトを食べ続ける。そこへトイレに行っていた男性薬剤師が戻ってきた。酔ってる同僚が男性客とのおしゃべりを続けている間に男性薬剤師が彼女の携帯を勝手にいじりだし誰かに電話。ちなみに深夜1時。適当に選んでしゃべりだした相手はなんと彼女のお母さん。
彼女が気づいて電話を取り上げ慌てて弁明してたけど時すでに遅し。これは男性薬剤師の完全なルール違反。いつもはニコニコして怒ったところを見たことがない彼女だったけどテレビでだったら「ピー」と入りそうな言葉いっぱい使いながら彼を責めていた。

もう一人の同僚はそんなに酔ってなかったけどそれでも深夜1時にファーストフードで働く中東から移民してきたと思われる若い男性達に向かって「金曜の夜だよ。何、ファーストフード店で働いてるの!バーへ行かなきゃ」って話しかけていて店員さんたちはお客さん相手だから笑顔で「そうだね」と返していたけどその笑顔はひきつっていたのが丸わかりだった。

なんか普段見られないものいっぱい見られた夜でした。
ちょっと性格のきつい40代の同僚薬剤師のこと話題に出たときは「おばちゃん」だの「びっち」呼ばわりしてて、こりゃあ私のことなんて影でなんて言われてることだか・・・と思いました。

まあこの人は学生さんに唯一きつくあたった人で学生さんに対して大変だったねという意味を込めてそういう呼び方をしたんだと思います。それ以外は仕事のことも同僚のことも話題に一切出ず他の男性グループと当たり障りのない会話を楽しんでいたのでこういう飲み方の方が日本人の典型的な同僚との飲み方よりも健康的かもと。行く前は同僚だけで飲むと思っていたので仕事の愚痴や同僚の悪口大会になったらどうしようと心配したけど徒労に終わりました。私が居なかったらそうなってたかもしれないけど。

あ、途中、ブロンドのきれいなおねえちゃんが男性薬剤師に「Do you remember me?」と甘い声で話しかけ始めビックリ。おねえちゃんが去ってから「誰?どうやって知り合ったの?」と聞かれても「知らない人。覚えてない。酔っ払ってるときに話しかけたことがあるのかも」だって。カナダ人テキトー過ぎ。



by gratulerer | 2014-08-24 12:45 | カナダ

暴れ犬代表ラブラドールのマールのトホホネタです
by gratulerer
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧