亀の甲より年の功
先月、トロントへ出かけました。
結婚でシアトルに引っ越す友人のお別れパーティーに呼ばれて。高校生のときに家族でジンバブエから移民してきた方でまだ20代半ばという若さながらみんなから尊敬される素晴らしい女性です。
久しぶりに都会へ出たので友達と会ったりバレエを観たりして都会を楽しみました。
バレエは不思議の国のアリスの千秋楽。やっとカート・ブラウニイングの奥さんのソニアの舞台を観ることができました。前に彼女のくるみ割り人形のチケットを買ったら配役が変わってしまったので。
驚いたのは40代の彼女がちゃんと少女のアリスに見えること。あと細さにも驚きました。冗談ではなく腕とか足とか私の三分の一の細さ。
バレエ自体はやはり王道のスワンレイクとジゼルとかの方が良かったかな?不思議の国のアリスの世界観を舞台でセリフなしのバレエで表現するのに演出がすごく凝っていて面白かったけど。六月に眠りの森の美女の公演があるのでこれは是非、観たいです。
トロントで2泊したのはいつもお世話になる一番最初のホームステイ先。ここの近くにいろいろ充実したオーガニック専門スーパーマーケットがあります。立ち寄ってドライフルーツやナッツを買って帰りました。
その後しばらくしてスマホでニュースのヘッドラインをチェックしていたらこのスーパーの名前を発見。
「オーガニックジュースストアにてA型肝炎ウィルス混入。〇月〇日から〇月〇日まで(10日間くらい)にここでジュースを買った人は早急にA型肝炎ワクチンを接種して」といった内容。
このジュースストアは私の行ったスーパーに併設されていてかなり人気と以前から聞いていました。オーガニックで高いので私は一度も飲んでことありませんが。私がスーパーに立ち寄ったのはちょうどその期間に入っていて、もし田舎から出てきて財布のひもがゆるくなり普段は飲まない高いジュースに手を出していたら・・・とちょっとドキッとしました。
ま、飲んでいたとしても私、大丈夫なんですけど。A型肝炎のワクチン5年前に接種済みで抗体もばっちりですから。このニュースを聞いたとき「年寄りの言うことは聞くべし」と痛感しました。
カナダに行く準備の一つに免疫状態の確認とワクチン追加接種がありました。
私がカレッジで受ける予定のプログラムは病院での実習が含まれるため「水痘、おたふくかぜ、麻疹、風疹、ポリオ、百日咳、破傷風、B型肝炎はワクチン接種済みの証明か抗体検査の結果」が必要でした。カナダに渡ってから調べても良かったけれどやはり異国の地で何を打たれるかわからなかったので出国前に日本で完璧にしておくことに。
近場の国立病院内に予防接種センターがあるとわかり予約をして行ってみると小児科の先生が小児科外来を使って診察していました。診察室には「え?おいくつですか?」と聞きたくなるおじいちゃん。
カレッジからの資料と母子手帳を見せ、いつまでに完了したいか伝えたらちゃちゃちゃっと検査と予防接種のスケジュールを作ってくれた。
水痘、おたふくかぜ、麻疹、風疹は抗体値が高く追加接種不要。
ポリオ、百日咳、破傷風は北米と接種回数が違ったり10年に一度の追加接種が必要なものもあったので三種混合(DPT)ワクチンを1度、破傷風ワクチン単独を1度、経口ポリオワクチンを1度それぞれ別の機会に接種。
B型肝炎は昔病院勤務時、打ったけれど3回目の接種前に退職したので2回しか打てず。そのため抗体値は下がっており「15年くらい前に2回接種した」と言ってもおじいちゃん先生「記録がないでしょ」と再び1シリーズ(3回)打つ気満々。さらに「外国行くならA型肝炎ワクチンも」と執拗に薦めてくる。
ここでしばらく押し問答。
私「行くのはカナダで発展途上国ではありません。だからA肝は必要ないです」
先生「A型肝炎は食べ物から経口感染します。海外の食べ物なんてどこから来てどう扱われているかわかったもんじゃない。日本の衛生状態は他に類をみないくらいいいんです!」
私「注射嫌いなんで極力減らしたいんです。昔、オペ前に受けた鎮静剤の筋注が痛くて筋注が特に怖いんです!」
先生「A肝はB肝と一緒に打てるよ」
私「あ、混合ワクチンなんですね」
先生「いや、海外では承認されてるけど日本はまだ。一緒というのは同じ日に接種できるってこと。針はそれぞれ刺すよ」
ここで諦めて打ってもらうことに。
じいちゃん先生、楽しそうに「じゃあ、左腕がA肝で右腕がB肝ね。腕まくって・・・」
「うわぁ。広いなぁ。どこでも打ち放題やなぁ」と私の太い二の腕にうれしそうに針を刺してました。
いつもは赤ちゃんの予防接種してるから表面積の違いに驚いた様子。子供で毎日懲りているはずがおばはんにまで注射をごねられるとは思わなかったでしょうけど。
肝炎注射は0、1、6ヶ月後の3回接種なので最初の2回が終わった一ヵ月後に抗体検査。A肝、B肝共に抗体ができておりB肝は過去に接種しているのでブースターの1回で十分のところA肝と一緒に2回打たれたからじいちゃん先生も「見て、見て、B肝の抗体値すごいよ!」とびっくりするくらい抗体数値が高かったので「だから以前2回接種したっていったでしょ!」とここはちょっと強めに反論しておいた。A肝は3回目も打ちましたがB肝はもちろん3回目はなし。
と、思い出話が長くなりましたがこういう経緯で普通の人は接種していないA型肝炎ワクチン接種済みです。いくら抗体ができているから安心とはいえ、実際にそのジュースを飲んでいたらしばらく発症しないか不安ではあったと思います。
「亀の甲より年の功」で年寄りの意見には耳を傾けた方がよいと再確認した出来事でした。
結婚でシアトルに引っ越す友人のお別れパーティーに呼ばれて。高校生のときに家族でジンバブエから移民してきた方でまだ20代半ばという若さながらみんなから尊敬される素晴らしい女性です。
久しぶりに都会へ出たので友達と会ったりバレエを観たりして都会を楽しみました。
バレエは不思議の国のアリスの千秋楽。やっとカート・ブラウニイングの奥さんのソニアの舞台を観ることができました。前に彼女のくるみ割り人形のチケットを買ったら配役が変わってしまったので。
驚いたのは40代の彼女がちゃんと少女のアリスに見えること。あと細さにも驚きました。冗談ではなく腕とか足とか私の三分の一の細さ。
バレエ自体はやはり王道のスワンレイクとジゼルとかの方が良かったかな?不思議の国のアリスの世界観を舞台でセリフなしのバレエで表現するのに演出がすごく凝っていて面白かったけど。六月に眠りの森の美女の公演があるのでこれは是非、観たいです。
トロントで2泊したのはいつもお世話になる一番最初のホームステイ先。ここの近くにいろいろ充実したオーガニック専門スーパーマーケットがあります。立ち寄ってドライフルーツやナッツを買って帰りました。
その後しばらくしてスマホでニュースのヘッドラインをチェックしていたらこのスーパーの名前を発見。
「オーガニックジュースストアにてA型肝炎ウィルス混入。〇月〇日から〇月〇日まで(10日間くらい)にここでジュースを買った人は早急にA型肝炎ワクチンを接種して」といった内容。
このジュースストアは私の行ったスーパーに併設されていてかなり人気と以前から聞いていました。オーガニックで高いので私は一度も飲んでことありませんが。私がスーパーに立ち寄ったのはちょうどその期間に入っていて、もし田舎から出てきて財布のひもがゆるくなり普段は飲まない高いジュースに手を出していたら・・・とちょっとドキッとしました。
ま、飲んでいたとしても私、大丈夫なんですけど。A型肝炎のワクチン5年前に接種済みで抗体もばっちりですから。このニュースを聞いたとき「年寄りの言うことは聞くべし」と痛感しました。
カナダに行く準備の一つに免疫状態の確認とワクチン追加接種がありました。
私がカレッジで受ける予定のプログラムは病院での実習が含まれるため「水痘、おたふくかぜ、麻疹、風疹、ポリオ、百日咳、破傷風、B型肝炎はワクチン接種済みの証明か抗体検査の結果」が必要でした。カナダに渡ってから調べても良かったけれどやはり異国の地で何を打たれるかわからなかったので出国前に日本で完璧にしておくことに。
近場の国立病院内に予防接種センターがあるとわかり予約をして行ってみると小児科の先生が小児科外来を使って診察していました。診察室には「え?おいくつですか?」と聞きたくなるおじいちゃん。
カレッジからの資料と母子手帳を見せ、いつまでに完了したいか伝えたらちゃちゃちゃっと検査と予防接種のスケジュールを作ってくれた。
水痘、おたふくかぜ、麻疹、風疹は抗体値が高く追加接種不要。
ポリオ、百日咳、破傷風は北米と接種回数が違ったり10年に一度の追加接種が必要なものもあったので三種混合(DPT)ワクチンを1度、破傷風ワクチン単独を1度、経口ポリオワクチンを1度それぞれ別の機会に接種。
B型肝炎は昔病院勤務時、打ったけれど3回目の接種前に退職したので2回しか打てず。そのため抗体値は下がっており「15年くらい前に2回接種した」と言ってもおじいちゃん先生「記録がないでしょ」と再び1シリーズ(3回)打つ気満々。さらに「外国行くならA型肝炎ワクチンも」と執拗に薦めてくる。
ここでしばらく押し問答。
私「行くのはカナダで発展途上国ではありません。だからA肝は必要ないです」
先生「A型肝炎は食べ物から経口感染します。海外の食べ物なんてどこから来てどう扱われているかわかったもんじゃない。日本の衛生状態は他に類をみないくらいいいんです!」
私「注射嫌いなんで極力減らしたいんです。昔、オペ前に受けた鎮静剤の筋注が痛くて筋注が特に怖いんです!」
先生「A肝はB肝と一緒に打てるよ」
私「あ、混合ワクチンなんですね」
先生「いや、海外では承認されてるけど日本はまだ。一緒というのは同じ日に接種できるってこと。針はそれぞれ刺すよ」
ここで諦めて打ってもらうことに。
じいちゃん先生、楽しそうに「じゃあ、左腕がA肝で右腕がB肝ね。腕まくって・・・」
「うわぁ。広いなぁ。どこでも打ち放題やなぁ」と私の太い二の腕にうれしそうに針を刺してました。
いつもは赤ちゃんの予防接種してるから表面積の違いに驚いた様子。子供で毎日懲りているはずがおばはんにまで注射をごねられるとは思わなかったでしょうけど。
肝炎注射は0、1、6ヶ月後の3回接種なので最初の2回が終わった一ヵ月後に抗体検査。A肝、B肝共に抗体ができておりB肝は過去に接種しているのでブースターの1回で十分のところA肝と一緒に2回打たれたからじいちゃん先生も「見て、見て、B肝の抗体値すごいよ!」とびっくりするくらい抗体数値が高かったので「だから以前2回接種したっていったでしょ!」とここはちょっと強めに反論しておいた。A肝は3回目も打ちましたがB肝はもちろん3回目はなし。
と、思い出話が長くなりましたがこういう経緯で普通の人は接種していないA型肝炎ワクチン接種済みです。いくら抗体ができているから安心とはいえ、実際にそのジュースを飲んでいたらしばらく発症しないか不安ではあったと思います。
「亀の甲より年の功」で年寄りの意見には耳を傾けた方がよいと再確認した出来事でした。
by gratulerer
| 2015-04-17 20:28
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